杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

か・ん・そ・う

エンディミオン (海外SFノヴェルズ)

個人的な感想としては、『ハイペリオン』よりも読みやすいが、逆に物語の底は浅くなっている、という感じ。それでも十分に面白い話であることに違いはないが。
ハイペリオンの没落』では主要登場人物が多く、それに伴って視点の移動も多い。これが私には少々読みづらかった。山場を迎えたシーンの続きまでに間がありすぎるとテンションが下がってしまう。一方、『エンディミオン』では視点は二点間での移動のみなので物語としては読みやすい。しかし、『ハイペリオン』にあった、多くの登場人物がどのように関わっているのかを想像するような楽しみは薄い。まぁ、一長一短ですな。
ところでサイリーナスの役割がまだ少々解らない、というよりシュライクの役割が解らなくなってきた。

ランブルフィッシュ(10) 学園炎上終幕編 (角川スニーカー文庫)

最終巻であるためか、展開を急ぎすぎていた。とりあえず伏線を回収して、ネタだけつみこみました、という感じ。練られていない。残念。前巻まではかなり面白かったのだが。
あと、設定を優先するような描き方をこの筆者にはして欲しくなかった。

お・り・が・み 光の徒 (角川スニーカー文庫)

このひとのギャグはツボにくる。が、この巻にはギャグがなかった。
まぁ、とりあえず一言。男、それも一巻では主人公っぽい扱いを受けていたキャラが、いにしえの『捕らわれのお姫様』役を授かるとは…。時代は変わったのぅ。ふがふが。