杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

2010-01-01から1年間の記事一覧

今年の総決算 ベスト2010

毎年恒例企画… やっぱり俺しかやってないけどな!!!! 今年は自己への敗北を喫し、その夏以来ロクな映画も本も…という状況が苦々しいところです。 映画 ・第9地区 ・インセプション ・イヴの時間 ・月に囚われた男 ・涼宮ハルヒの消失8月以前(とくに春)…

「Steins;Gate」の後はこれを見ろ! ゼロ年代時間テーマ映画セレクション

先に「『Steins;Gate』は『時間もの』を良く研究している!」と言ったけれども、じゃあ他の『時間もの』って何なのよという人もいるだろう。トゥルーエンドを迎えて賢者タイムに入ってしまった人も(自分も結構長かった)同じような話をさくっと楽しみたい人…

選択者は混沌の時間線を迷い 「Steins;Gate」

XBOX360版もやったけど、PC版を買った俺が通りますよ。というわけで珍しいADVのレビューをば。ネタバレは極力抑えてあります。 シュタインズゲート それが、運命石の扉の選択か。 エル・プサイ・コングルゥ。 Steins;Gate (シュタインズ・ゲート) (通常版) -…

「ずんだ文学」、文学フリマまたまた参加!

...もう本ブログももはや消えかけといった感じですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか (まあ、書く人間がいないという根本的な問題が解決しないもんだから。wiki同様。) せっかくなのでこれまで同様、「ずんだ文学」の文学フリマ参加をちょっと宣伝してお…

シャトル・フィクションズ 第四回 スペース・レスキュー119 「亜宇宙漂流」「SF/スターフライト・ワン」

スペースシャトルになぜか人命救助が任されることもある。スペースシャトルの登場は(実際にはちっともそうなっていないが)宇宙旅行の可能性を一部に掲示し、実際にNASAではカーゴベイを大量輸送用に改造したバリエーションを検討していたとされる。自分も…

シャトル・フィクションズ 第三回 ディザスターVSシャトル 「THE DIG」「ヘルメス 落ちてくる地獄」

いろいろやっていたらほったらかしにしてしまった。申し訳ない。 フィクションの中のシャトルを紹介する企画の第3回はディザスター特集。宇宙からの危機と言えば宇宙人と隕石がツートップで、ガンマ線バーストやブラックホールはまだまだメジャーじゃない(…

クリストファー・ノーラン「インセプション」

私たちは列車を待っている。 列車は遠いところへ連れて行ってくれるが それがどこへ行くかは知らない。 主人公であるコブ(レオナルド・ディカプリオ)は寝ているターゲットの夢の中に侵入し、アイデアを盗みだす新手の産業スパイ。ある日彼はとある日本の大…

ダンカン・ジョーンズ「月に囚われた男」

まさかこんなにすぐ終わるとは思わなくて慌てて見に行ってきた 「僕も新しいサムとプログラム通りにやっていけるさ。」 「俺たちはプログラムじゃない。人間なんだ。」 http://www.moon-otoko.jp/ 21世紀半ば、人類はついに地球を汚さぬクリーンエネルギー「…

J・P・ホーガン死去

1月にはSF翻訳&研究家で作家でもあった柴野 拓美(小隅黎)氏がお亡くなりになっていましたが、今度はジェイムズ・P・ホーガン先生までもがお亡くなりに。ミステリ扱いすらされる『星を継ぐもの』は言うに及ばず、その跡を継ぐ『巨人たちの星』シリーズ3作…

やっぱり見ていたような雰囲気 「デジャヴ」時間軸解釈完結編?

これまで2回ほど考察した、トニー・スコット&ジェリー・ブラッカイマー制作、デンゼル・ワシントン主演のサスペンス映画『デジャヴ』。映画館で見たときはあまり人がいなくて見た後「傑作じゃん!どーして人気が出ないんだよ!面白いだろう!」と悔しかった…

オカエリナサλ 

一つの探査機と、一つのカプセルが、夜の闇を星となって流れた。 一瞬のその光の中に、人々が見たものは、希望、新発見、 転回、神運用、別れ、そして運命(さだめ)。 いま、全てが終わり、駆け抜ける悲しみ。 いま、全てが始まり、きらめきの中に望みが生…

シャトル・フィクションズ 第二回 アポロとシャトルのミッシングリンク 「宇宙からの脱出」

今回も引退を控えるスペース・シャトルをめぐる物語を紹介する。今回はスペースシャトルとアポロの間にあたる時代に何があったかという部分に迫る作品。 有人月着陸・探査計画は「60年代に人類を月に送り込む」というケネディ大統領の悲願を達成したものの…

シャトル・フィクションズ 宇宙往還機をめぐる物語たち 第一回 「スペースキャンプ」

スペースシャトルが引退する。このニュースに落胆を感じる人は多いだろう。もうこの白い大きな翼が宇宙へ向かうのは数えるほどでしかない。今回無事帰還し、羽を休めることとなるアトランティスの打ち上げ前〜打ち上げまでの写真たちが紹介されているサイト…

5月23日(日)第10回文学フリマに参加します!

お知らせですが、第十回 文学フリマに参加します。 L-12スペース、ずんだ文学の会にてずんだ文学第二号(500円、全100ページ)を頒布します。 内容は次のとおり。 小説 羅針盤がなくても 禾原葉一 小説 Virtualized girl 黒井あやめ子 特別企画 想像力の文学…

ピーター・ジャクソン&ニール・ブロンカンプ「第9地区」

「お前は人間は殺さないと言ったはずだが。」 「あっちが撃ってきたんだ!正当防衛だ!」 エイリアンの乗った宇宙船が南アフリカ共和国・ヨハネブルグ上空に停止して20年。中にいたのは彼らの社会で働きバチに相当する頭の悪くて繁殖率の高い昆虫型エイリア…

小川一水 「天冥の標1 メニー・メニー・シープ」&「2 救世群」

「正確な計測、のためには、ずっと座ったまま静止している必要、があります」 「静止すればいいじゃないか」 「それでは洗濯、ができません」 天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: …

ジェームズ・キャメロン「アバター」

"I see you. " やっと見た。 http://james-camerons-avatar.wikia.com/wiki/Avatar_Wiki ストーリーについてはあえて語るまい。確かに日本のいろんなアニメを研究して、一番分かりやすく仕上げたという感じにできている。でも、やっぱりなんか足せと言われた…

ジョナサン・モストウ「サロゲート」

最後にENTERだ! 何をしてるんだ、ENTERだぞ!早く押せ! …そうだ、「SHIFT+ENTER」だ! 人間の脳波で遠隔操縦でき、理想の外見と体力・究極の「安全」を手に入れられる自分の分身ロボット「サロゲート(代行者)」。この機械の登場は世界を大きく変えた。障…

林譲治「ルナ・シューター」

第一巻 「(中略)そもそも、どうしてラミアは月に拠点を作ったの?」 「そりゃあ、攻撃のためには橋頭保が必要だろう。」 「それはその通りよ。だけど、その地球侵略のための橋頭保を、どうして月に建設するの?たとえば南極じゃ駄目なの?アマゾン奥地にある…

2010謹賀新年

あけましておめでとうございます。 いつまで続くか分かりませんが今年もよろしくお願いします。 …しかし早いな2010年! 今年も木星がルシファー化したり国連直属の特務機関が誕生したりとイベントが目白押し。 デトロイトじゃロボット警官が稼働開始って噂だ…

ジョン・スコルジー「老人と宇宙3 最後の星戦」

最後の星戦 老人と宇宙3 (ハヤカワ文庫SF)作者: ジョン・スコルジー,前嶋重機,内田昌之出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/06/25メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 26回この商品を含むブログ (54件) を見る 「マジェラン号が通常の二倍の食料を積んでい…