杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

オカエリナサλ 

一つの探査機と、一つのカプセルが、夜の闇を星となって流れた。
一瞬のその光の中に、人々が見たものは、希望、新発見、
転回、神運用、別れ、そして運命(さだめ)。
いま、全てが終わり、駆け抜ける悲しみ。
いま、全てが始まり、きらめきの中に望みが生まれる。
最終回「流星」。遙かな時に、全てを掛けて。

管制室中継、ニコ生と和歌山大のustreamを見ながら2chスレをひたすら見てました。
火球が見事に両方とも映ってましたね。NASAの人も大満足だったようです。
ビーコンを確認したところでリポDを空けて、南へ向かって敬礼しました。
そして、最後の念願だった地球撮影にもぎりぎりで成功。消えかけた下半分にはやぶさの最後の苦闘が見て取れます。
この雄大な探査計画は、日本の今後の宇宙開発を語る上で大きな位置を占めることになるでしょう。


思えば小学校時代、名前を探査機に乗せるんだと意気込んではがきを送った火星探査機「のぞみ」
その希望がついえたときでも、いつかその失敗が新たな成功に繋がると信じてリベンジマッチで名前をメールで送った7年前。
時は流れ、自分は大学に入ったころに行われたイトカワタッチダウン。音も無い中継を見ながら日本中の2chスレ住人達と妙な親近感と覚えたものでした。
数々のトラブルを努力と根性、そして「こんなこともあろうかと」という神運用で乗り越え、ついに訪れた地球帰還の時。
それは単なる帰還ではなく、はやぶさの任務終了と本体の消滅をも意味することです。
しかし、はやぶさで培われたもの、はやぶさが発見した事実、そしてはやぶさが焚き付けた人々の心の火は消える事無く残る事でしょう。


というわけで。
オカエリナサλを言いましょう。はやぶさに。
そしてご苦労様でした JAXAや開発と運用に関わった全ての方々。
はやぶさがくれたものを大事にします。そして、自分もまた、はやぶさで感動する人から、感動させられる人間を目指したいと思う次第です。
難しそうだけどね。もちろん自分の出来る範囲で。


カプセルの中身ですか?イトカワ星人の挑戦状でも入ってるかもしれませんが。まぁ調べるには時間もかかるそうなので焦らず待ちましょうや。
(ちゃあしう)