杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

復活の日 小松左京

 SARS新型インフルエンザ?「たかが風邪」で経済が傾く?人類が滅びる?そんな馬鹿な!
・・・いや、滅びます。
というわけで史上初のレトロウイルス小説にしてクライトンアンドロメダ病原体」*1の元ネタ、らしい
ネタ自身はラストのオチを含めてサクッと言ってしまえるほどで、実際内容もそれを知っていれば
「そのまんまじゃん!」という気もしないではないが、でも他のサクッと人類滅ぼしちゃう作品とは違い、
滅びるまでの社会情勢の変化などが刻々と記され、やがてメディア・基盤エネルギー・交通
と社会が萎縮してゆくサマが描かれているのは流石日本を沈め、アメリカを封印し、木星を吹き飛ばした男。
世界の深作による映画版もあるそうだが、こちらは「人類が一度滅び」てからが長い映画だそうだ。気になる。

*1:復活の日」のMM-88菌も元は宇宙由来