杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

明日を救え だが救えない明日もある

 yahoo動画で無料配信されている「宇宙戦士バルディオス」を見てみた。
http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00199/v00517/ 配信は12/18まで。
放射能汚染に蝕まれるS-1星の住人は地球への移住を目指し侵略を開始、主人公は侵略反対の父を殺され脱出するも
月に漂着し地球側の捕虜となる。その後敵と後ろ指を指されながらも人類と協力し、新旧の技術を融合した合体ロボで立ち向かう。
本放送時は視聴率低迷から「敵が両極点に人工太陽を配置、味方側はそれを囮と判断して攻撃しなかったため
極点の氷全てが溶け、海水面が上昇し世界が沈んでゆく」というところで放送を打ち切ったという伝説的作品。
(30億人が死亡 しかもこれ前後編の前編!レイズナーとストーリーも似てるがより思い切りが良いな)
いちおう劇場版で問題をはらみながらも完結。
  ストーリーは一般的週代わり新作戦をとる侵略物ではあるのだが、終始シリアスでミリタリ的展開や
(当時の知識の範囲の)太陽系の細かい描写もありむしろリアルロボ系のほうが向いていたのではないかと思うほど。
 S-1星人は実は未来人で、この侵略が結局地球を放射能で汚染してしまいS-1星にしてしまった
という「巨人たちの星」というか「猿の惑星」ネタなわけだがそれをハッキリさせる前テレビ放映は中断。
最近のようにメタ的展開が許容されるなら「俺たちはこれ以上愚考を繰り返してはならないんだ!」と
トゥルーエンドを作ることもできるんだろうが当時では難しかったかもしれない
 「シリアスなストーリー+(スポンサーの都合で)スーパー系主人公機」だとギャオ配信中の
銀河旋風ブライガー」も似てるといえば似てるがあちらはキャラ人気*1で続編までできたことを
考えると不幸ですなぁ。ま、あちらは「仕事人」なのでハッタリかました紋切りアクションでもかまわないといえばそうだが。
日本の月面植民地の人々の苦悩を描いた「思い出のリトルジャパン」や、捨て駒にされた両軍兵士が手にした核兵器
で一致団結し逆に両陣営を脅迫する「蘇った悪魔」なんかは単品でもいい作品です。
・・・ひとり何を見てるんだか
 参考リンク
シナリオえーだば創作術 だれでもできる脚本家 首藤剛志
http://www.style.fm/as/05_column/05_shudo_bn.shtml
ウィキペディアバルディオス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E5%A3%AB%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%82%B9 


追記:母星を核で失い、住民を全員凍結して新たな地を求めて旅立った・・・って
ズバリ「バルタン星人」じゃないか。つまり、ケムール人と同じくバルタン=未来の(以下略

*1:ルパン的シャレたキャラと台詞回し+ハードSFスペオペという組み合わせは後にビバップへ発展したのだといわれるのだとか