最近読んだ本です。。
せっかくSF研にいるのですから、読んだ本の感想でも書いてみますね。
- 作者: 飛浩隆
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 文庫
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1000年もの夏休みを過ごしたAIたちに遂に滅びの時が訪れる、というお話です。
読みやすくて、厚さの割にはさくさく読めました。序盤から中盤にかけての展開は勢いがあっていい感じですしね。ただ、個人的には終盤が少々気に入りません。押さえるところは押さえてあるし、これといった悪いところはないのですが、何か物足りない気がします。料理に例えるなら、良い具を使い、味付けも美味しいのだけれど、具を切るときの大きさがバラバラなため火の通り方が甘い、といった感じでしょうか。・・・鳴き砂の扱いなどはとても好みなのですがね。
私には、この物語はプロローグである、というイメージが強いのでこれからガンガン続編を出して欲しいですね。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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・・・痛い。痛すぎます。
なんというか、文章を書く能力を持ったオタクが書きそうな本ですね。いや、事実そうなのかもしれませんが。文章、展開共に私にフィットするというか、まるで自分の脳内作品を呼んでいる気分になるというか、とにかく痛々しかったです。これを面白いと認めてしまっていいのか、あえて否定すべきなのか私にはわかりません。・・・どちらが正しいオタクのあり方なのでしょうか。
それと、結構どうでもいいですが、読んでいて『やみなべの陰謀 (電撃文庫)』を思い出しました。作中にもやみなべが出てきましたし、作者は田中哲弥のファンなのでしょう。えぇ、勿論適当なコトいってますよ?
- 作者: 牧野修
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/08
- メディア: 文庫
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入り込んだものの記憶を三時間ごとにリセットし、重篤な記憶障害を引き起こす特殊空間にて、伝説の殺人者、町田月光夜を追いかけるお話です。
予想とはまったく違う話でした。私は牧野修の作品は『傀儡后 (ハヤカワJA)』しか知らなかったので、小説としてとても真っ当に書かれていることに驚きを隠せません。ショッ○ーも、人類補○計画もないなんて、そんな馬鹿な!
- 作者: 城平京,木村有里
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: コミック
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ミス研の方々が高い評価をつけていた城平京が原作の漫画です。
世界を滅ぼしうる力を持つ最後の吸血鬼、彼を恐れるが故に殺そうとするダムピールの集団、呪いによって吸血鬼の天敵としての能力を有する人間、が繰り広げる三つ巴の争いの最中に、地球侵略を目的とする異星人がやってきた、というお話なわけです。
三者三様の目的のために、単純な力による解決策をとれなくなった彼らが、手を取りあい、騙しあい、裏切りながらも自分の目的を達成するという展開を期待していたのですが、いつの間にか主人公である吸血鬼が如何に素晴らしい存在であるかを延々と述べる作品に成り下がってしまいました。次巻が最終巻なのに未だに異星人が船しか出てきていないというのは納得がいきません。ギミックがまったく活きてないじゃないですか。すごく期待してたのに・・・。
月がある限り
夜がある限り
いつか私が殺されるまで――
なんていう私好みのセリフに騙されてなんてあげません!