杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

それでも地球は舞わされる

素直に「踊らされる」でいいんだけどなんとなく。
 チャンネルを回していたら「ガリレオの遺伝子」と名乗る番組をやっていて、懐かしの「地球空洞説」なんぞを
大々的に取り上げているのを見かける ・・・最近ネタに新鮮味がないですなぁ
 ちなみに「人工衛星から見た北極に開く穴の写真」、いまだに使われてるのか。いい加減古過ぎやしませんか。
あれは1967年1月6日に気象衛星ESSA-3が撮影したもので、黒い部分の正体は「カメラの範囲外」もしくは地球の影。
太陽同期軌道うんぬんの解説は長いので省くが、この軌道では厳密な極点上空を通過しない。衛星は
帯状に(スキャンするかのごとく)写真を撮るので両極点の正確な写真はそのままでは撮れない。
合成であるゆえにカメラの範囲外は当然写るわけないからその部分は黒枠になる。
また、この写真撮影は1月6日 つまり冬である。北極点付近はこの時期白夜の逆、「極夜」なので陰になる。
つまりここは夜の影に入っているので写らない。
まぁ、そもそも北極に穴が開いてるって言って見た所であそこ海ですけど。「ブルーホール」みたく
どこかならぬ「いつか」に繋がってるんかい!
・・・といろいろ頭を使ってたら他にも解説しているサイトがあるようなのでそちらを参考に(爆)
エッサの他、初期の気象衛星の写真の歴史がこちら
http://history.nasa.gov/SP-168/section1.htm
これも「恣意的に使われる写真」の例として使っていいんじゃないですかね。
まぁ、この番組に関してはそれよりも一つだけ言えることがある。
ガリレオより手間がかかってない皆さんが多いなぁ、と。
一億人ジャンプ*1なんてものもあったが、天文台の人もこういうときだけ引っ張り出されて迷惑だったに違いない。


そろそろ新しいネタが欲しいですなぁ。「SF作家は皆、未来予知能力を持ったプレコグだった!」とかどうでしょうか。

*1:作用・反作用 言及・不要