杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

未来史を眺めながら

あけましておめでとうございます
調べてみると2008年に起こるであろう出来事としては
第三次世界大戦で世界中の大陸が沈没
・タイムマシン一号機開発
・第二次日米戦争勃発(米国による日本国ハワイ県への奇襲攻撃)
・可変戦闘機VF-1バルキリーロールアウト・量産開始
・ロボット心理学の祖、キャルビン博士USSロボットに入社
去年に比べるとカオス度が増してますな ま、なんにせよ今年もよろしくお願いします

破談の限界

愛機「ZORAC」*1のXPが壊れてまともに起動しなくなり、修復も無理だったので
パラレルインストール(入れる際にハードディスクをまっさらにせず、違うフォルダ名を指定してインストール)してなんとか
データを失うことなくしのいだ。ソフトが何も入ってなくて軽いけどやりずらい…
でもこの一週間でいろいろと発見はあった。特にCD一枚で起動可能なKNOPPIXは一枚あるとかなり便利。
ネット接続もNTFS読み書きもこれひとつでOK。純なLinuxでもあるのでデータ救出そっちのけで遊んでしまった
ただし日本語のファイル名に「〜」(全角)が入っているともう一台PCを用意して接続でもしない限り
コピーも操作もできないので普段から使わないようにしておくのが吉かも。
回復コンソールはもちっと弄れるようにならんかなぁ。制限が多すぎ。

*1:いわゆる「コンピュータの名前」 もちろん例のジョークを言うコンピューターに由来する

スタニスワフ・レム「エデン」

エデン (ハヤカワ文庫SF)

エデン (ハヤカワ文庫SF)

「複体生物 肉体労働 ノー。ストップ。電気器官 労働 イエス しかし加速退縮 退化
 ノー 濫用 ストップ。南 それは 自動制御プロクルステス理論の事例 ストップ。
 生物社会学的短絡 反死 ストップ。社会的隔離 力ではない 強制ではない ストップ。
 自由意志 ストップ。集団の微適応 中心自己持続 生産 イエス ノー ストップ。」

紀伊国屋書店の力で復刊したレムによる「認識」三部作。話としてはソラリスよりも砂漠の惑星寄り。
進歩が政治的動きによりゆがめられ、種としても袋小路に入ってしまったエデン人の描かれ方は
かなり独特。二作と違い、最後にエデン人と直接的コンタクトがコンピュータを通して行われるのだが
それまでちょっと長いのが難点。
劇中では「プロクルステスの寝床」の故事が二重の意味で使用されている。
ひとつはエデン人自身のとったあまり冴えてないやり方、そしてそれを知った人間たちが
それに介入しようとすることへの姿勢。前読んだストルガツキーの「収容所惑星」
http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/20071107#1194449186 にも
考え方は似ている。ただし互いを役職で呼び合う登場人物たちの観察姿勢はレムならではの
理学的考察が光っている。宇宙船が古いのはお約束なので突っ込まないように。


ちなみに今後ハヤカワのほうでも「虎よ、虎よ!」の復刊が控えている!
表紙もマルドゥックの人なので期待。入手困難だっただけにこれで部会もできそうだ

企画大杉

さらにいうと現在公開中のオメガマンのリメイク
(これまた「デジャヴ」と同じく映画屋の戦略でスゴイ重大なことを隠してやがる
 憎いのぅ まぁ、SF者ならマシスンという時点でネタバレだわな)
「ジャンパー」の映画化、ラノベ方面だとちーちゃんの映画やらあの怪作の映画化もあるんですなぁ
そうそう、忘れちゃいけない神様のパズル。なんか情報出ませんかね

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