杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

狂戦士の騎行 はままさのり「青の騎士ベルゼルガ物語」

PS2で出たボトムズにハマってしまった。原作再現度が高いのが魅力。

装甲騎兵ボトムズ

装甲騎兵ボトムズ

ちなみに隠しで「青騎士」関連ATがOVA関連に混じって出ている。
今回はソノラマから昔出ていた小説形式の外伝「装甲騎兵ボトムズ外伝 青の騎士ベルゼルガ物語」について触れてみる。

これは例の「古書の街」などで手に入れた旧版


ずいぶん前から話題になってますがソノラマ文庫がなくなるのでこれも今後はどうなるのか不明。
再販が出るのか、それともそのまま絶版で高騰したりするんだろうか

今回の参戦は死の伝令、黒き炎、BTSと「超処刑」ことスーパーエクスキュージョンだ!
ちゃんとタイトル画面まで(本編ミッションでも)TV本編と同じ形式とは恐れ入る。
でも「ベルゼルガ物語」だけだとちと不自然かも。


「青の騎士ベルゼルガ物語」は元模型誌企画なので、言ってみれば「ガンダムセンチネル」のボトムズ版と言ったところか。
劇中でも異彩を放っていたパイルバンカーや高機能センサーを搭載するクエント星で作られた
高級ワンオフ機「ベルゼルガ」が主役を張る。
戦場帰りの男が、友の形見の機体で復讐の為に町を渡り歩きながらATの賭け試合「バトリング」、それも実戦さながらに
実弾をブッ放す「リアルバトル」へ挑んでいく一人称の小説。原作から引き継がれた乾いた世界観と泥臭いメカ、そしてドライで
クールな主人公が魅力的。3巻以降は独自の話になってきて、最後には無人掃討兵器群&It came from
アウタースペースというトンデモ最終兵器と人類存亡をかけて戦う「ボトムズ無双」な話になってしまうため
一般的ファンからは評判はイマイチ。まぁ、アーマードトルーパーでやる仕事じゃないな たぶん。
でも「狂戦士」の名を冠した機体で人類掃討用に作られた無人兵器をブチ抜いていくって、セイバーヘーゲンの
バーサーカー」とまるで反対なのは興味深い。*1


ボトムズのSF性に関しては前のSFセミナーのときも感じたけど、当時のサンライズがそういう路線に
シフトしていた影響が大きい気がする。ATの紙装甲っぷりはどちらかといえば第二次大戦ぐらいの
戦争を髣髴とさせ、SF色というのは「銀河規模の百年戦争」と「ATを実現したテクノロジー」ぐらいか。
まぁ、クエント編やOVAでの例の設定なんかはかなりぶっとんでて、それはそれで面白い
3巻以降がボトムズ「らしくない」か毛嫌いされる というのと「SFだから」毛嫌いされる
はいちおう違うはず。まぁ難しいところではある
聞くところによると作者の別作品の設定をムリヤリぶち込んだそうである。それはちと考え物。



ちなみにプレステで出た最初のボトムズのゲームもTV版を差し置いて「青の騎士」(内容は2巻まで)だ。

装甲騎兵ボトムズ外伝

装甲騎兵ボトムズ外伝


アーマードコア的カスタマイズとバーチャロン的簡単操作*2が両立した名作。
ちゃんと片方の肩だけ「血のような暗い赤」にも劇中で勝手に塗られた派手な赤にもできる。
しかしアニメの外伝的作品とはいえ、映像化のない「ライトノベル原作」のコンシューマー機用ゲームってこれ以外あるんだろうか。
サイバーナイト」はTRPGか。漫画はそれなりに多いけれど。知っている方いますかね*3


 さて、「狂戦士」つながりで自動殺戮要塞、サーヴァント、青の騎士、そして黒い剣士が一堂に
会したらどうなることでしょうな*4
・・・100キロ四方に生物がいなくなりそうだ。下手すりゃ惑星丸ごと消滅か?くわばらくわばら

青の騎士(ブルーナイト)ベルゼルガ物語〈1〉 (ソノラマ文庫 307)
青の騎士(ブルーナイト) ベルゼルガ物語〈2〉 (ソノラマ文庫 316)
青の騎士ベルゼルガ物語『K'』 (ソノラマ文庫)
青の騎士ベルゼルガ物語 絶叫の騎士 (ソノラマ文庫)

何かの縁で再販とかしませんかね。最近立体化には恵まれてますけど。

*1:ベルゼルガ」の名称は北欧の「皮被り」よりもこっちがソースらしい。これもスタッフの入れ知恵?

*2:かのツインスティック・・・ではなくアナログスティックに対応する

*3:DS電撃文庫なんてものがあるがちょっとキャラゲーの趣旨から外れるような気がする

*4:どれもスペル違い