杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

チャンピオンたちの食卓 カート・ヴォネガット・ジュニア

ある男
(いつからいつまで)

彼はがんばった

早死にした場合はこいつを俺の墓に掘ってもらおう
出すものすべてを誤解されながらも慎ましく(?)生きてるSF作家とすべてがうまくいっていたのに、ある日を境に「くるって」しまった経営者が会うまでを描いた複雑怪奇なイラストつき小説。
究極のペシミストであるこの人の皮肉はコマーシャリズムから残る差別、懐古主義に戦争とアメリカのすべて(当時)におよぶ。何度も繰り返されるセンテンスは野暮ったくもあるがそれゆえに独特の味わいがある。


定番としてローズウォーターのほかメタ的にヴォネガット本人も登場するが、実際の自分とは違うらしい。どうでもいいが気になるのはキルゴアの投稿先。これを変えるだけで「本人はSFとして書いているが萌えに誤解される」作家の話ができあgゴホゴホッ。聞き流してください