ドウエル教授、お元気ですか?
小学生の時自分をSFに洗脳した元凶のひとつ、岩崎書店の海外SF子供向けリライトシリーズ「SFこども図書館」。その中でも特に名前を覚えているのが「合成人間ビルケ」こと「ドウエル教授の首」。首が無事なら生物は蘇生できると主張する科学者に雇われた女性が、この技術を巡るトラブルに巻き込まれるという話。生首がちょこんと怪しい実験装置の上に乗っていて、ぴくぴく動く様を描いた表紙はもうトラウマ化してしまいそうなほどだが、内容はアクションありロマンスあり、そして最後はきっちり締めたうえで倫理などの教訓的部分もある結構楽しめた作品だ。同シリーズだと、合成神経細胞塊・通称ゴセシケが登場する「合成怪物」のほうがトラウマという人が多いかな?)
・表紙が乗ってるサイト
「与志田の貼雑帖」http://www.ta-kumi.com/harimaze/top.html
トップ > 図書・出版 > 表紙絵ギャラリーで「ジュニアSF」→「SFこども図書館 《全26巻》」の 10〜18を参照されたし。うー、懐かしい。あのカビ臭い西小図書館を思い出すぜ。
- 作者: アレクサンドル・ベリャーエフ,原卓也
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1969/01/27
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「鬼戦車T-34」の監督が映画化しているらしい
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
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- 作者: アレクサンドルベリヤーエフ,琴月綾,馬上義太郎
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
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その「合成人間ビルケ」の巻末で確か福島正実だったかが解説で「ソ連ではイヌの首だけを蘇生させる実験に成功しているそうです。イヌは数十秒間外の世界の刺激に反応しました。」と書いていた。ちょっと待てよ流石に嘘だろう、と思っていたのだが、ネットをたどっていたらなんと動画を発見した!紹介されていたのはココ
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/12/21(月) 14:05:34.67 id:vOWgyP3r0
http://www.kajisoku.net/1/archives/eid316.html 「⊂⌒⊃。Д。)⊃カジ速≡≡≡⊂⌒つ゚Д゚)つFull Auto | 科学の面白い話、怖い話とか貼ろうぜ!」
旧ソ連で、生物は首だけで生存できるかという実験を行っていた
特攻型生体兵器「地雷犬」の実用化といい、悲劇のクドリャフカ(ライカ犬)といい、ソ連のイヌに対する情熱はなんかベクトルがおかしいな。前者は祖国の犠牲、後者は宇宙開発の発展のための崇高な犠牲とされているんでしょうけど。今じゃ流石に許可が下りないだろう。BMIとどっこいどっこい、という突っ込みもありそうだが。
http://www.archive.org/details.php?identifier=Experime1940
記録映画はパブリックドメインになっており誰でも見られる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Experiments_in_the_Revival_of_Organisms
wikipedia(英語)によるこの記録映像の解説。だが、これは共産主義の素晴らしさを宣伝するためのプロパガンダ映画であり、イヌが反応して見えるのも特殊効果によるトリックという意見もある。この実験を1940年に行ったSergey Bryukhonenkoは1957年ソ連で初めての心臓開胸手術を成功させたソ連医学の第一人者で、この実験もその応用のためのものだったという。現在でも彼の作った人間用の装置が残っているとか。・・・これだけだとなんとも実験の真偽は判定しづらいところではある。とりあえず実験があったのは事実らしい。
youtubeのこういう資料映像はなかなか面白いので役に立つ。昔は図鑑ですらソ連のロケットや航空機が「想像図」で書かれていた訳で。この分で、クラークが「未来のプロフィル」に書いていた催眠誘導器の資料残ってないのかね。クラークは「この装置は南極観測に持ち込まれ、基地隊員の睡眠管理に大きく貢献した」と書いていたはずなんだが。やっぱりソ連のことだから重大な欠陥があって闇に葬られたか?
そうそう、ゴセシケの再販はこっち。
- 作者: レイモンド・F.ジョーンズ,山田卓司,Raymond F. Jones,半田倹一
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2004/10
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(ちゃあしう)