杜の都のSF研日記(アーカイブ)

旧「杜の都のSF研日記」http://d.hatena.ne.jp/sftonnpei/ 内容を保管しております

シャトル・フィクションズ 第八回 標的(ターゲット)は星の船 「シャトル防衛飛行隊」「イグニッション」「アナンシ号の降下」「スペースシャトルぶんどり大作戦」

スペースシャトルを扱う作品の紹介企画の8回目。シャトルは公共事業化した宇宙開発、とはいえどもまだまだ国の大きなイベントの一つである事に代わりはなく、ケネディ宇宙基地は厳重に警備されている。だが、それを狙うものが出てきたとしたら?かの『007 ムーンレイカー』は原作は弾道ミサイルの話だったのが映画ではスケールが上がってイギリス政府が購入したシャトルが強奪されるところから話が始まり、悪役の目標も「宇宙ステーションから大量破壊兵器を撃ちこんで人類を滅亡させる」と中々にトンデモ無い話になってる*1し、『レインボーシックス イーグルウォッチ』でも、ロシアの宇宙基地でスペースシャトル・ブラン*2発射台が占拠されるというシチュエーションがあった。今回は、そんなシャトルをテロの標的にしてしまう物騒な話を紹介。

*1:どこで打ち上げるつもりだ…?順当に行けばオーストラリアのウーメラ砂漠だろうか

*2:最近含めたびたび復帰話があるが、先日の価格高騰を考えるとどこまで本気なのやら。これも西側からの投資を呼び込みたいだけじゃ?

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シャトル・フィクションズ番外編 スペースシャトルのあゆみ

さて、スペースシャトルを知るにはその成立までを知っておくほうがいいだろう。いかにしてこの異様な宇宙機が誕生したのか?
主にEncyclopedia Astronauticaなどから情報引っ張ってきてます
他、最近の往還機開発資料ではこれなんかも
・宇宙の大目標について(8)中長期目標としての 再使用型の宇宙活動へ:宇宙政策シンクタンク宙の会
http://www.soranokai.jp/pages/shuttlerocket_9.html

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シャトル・フィクションズ 第七回 地には平和を、天にも平和を 「FUTURE WAR 198X年」「SRV-5宇宙戦闘艇 シャングリラ作戦」「オーバー・キル」「降伏の儀式」

これまで続けて来た軍用シャトルネタの〆ということで宇宙時代のカタストロフィについて。レーガン大統領の発表した戦略防衛構想SDIは強力な「盾」として機能することを目標としていた。だが、核抑止とかいう冷戦期の困った概念からすると、片方のバランスが著しく崩れることも意味する。宇宙への軍拡を進めるのであれば、将来の戦争はより恐ろしいものになるのではないか?いや、むしろソ連は「盾」がそろわないうちに先に打って出てくるのではないか?そういった不安が一部で出てくるようになった。

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地震体験記

地震の被害規模が判明するにつれ、これが平成最大どころかここ100年ほどで最大の大災害であることが明らかになってきている昨今。今回の東北関東大震災東北地方太平洋沖地震)の際、自分がどういう目に会ったか、そしてそこからどのような反省点が出てくるのかを記録する。これはあくまで個人の記録であり、これが全ての事象に当てはまるわけではないことを注記しておく。

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大地震に関して

wikiより転載 同一人物が書いてますが

今回の地震では宮城県をはじめとして、東北・北関東の多くの地域が地震津波による大きな被害を受けました。被災された方々、犠牲になった方々に深い哀悼の意を表します。

我々SF推理小説研究会は、幸運にも 部員全員の無事が確認されました。
地震当時から仙台にいた部員の一部は川内北キャンパスの部室で皆協力しあって生活を続けています。

皆が苦しい時ですが、助け合っていきましょう。
そしてみなさん、被災地のために小さいことでもいいのでご協力をお願いします。
被害を受けている場所は広域に渡ります。全ての地域に救いの手が差し伸べることを祈ります。

http://www28.atwiki.jp/tohokusf/

今後落ちつけば他の更新があるかもしれません
(ちゃあしう)

シャトル・フィクションズ 第六回 レッド・スター/レッド・シャトル 「シャトル亡命軌道」「宇宙戦闘機アルファ・バグ」「ウインターホーク」

アメリカが新型宇宙機スペースシャトル」を実用化した頃、ソ連はそれに猛然と食って掛かってきたことは前回も示した通り。アメリカのシャトルは「敵性衛星の捕獲」「宇宙兵器の打ち上げ」手段であり、これは宇宙での軍事的活動を制限する宇宙条約違反だというのだ。しかし、その主張はある時期からぱたりとやむ。そしてその頃、インド洋で一機の謎の宇宙機ソ連海軍によって回収された。それは小型のスペースシャトルのような飛行物体だった。アメリカはソ連が小型スペースシャトルを実用化、さらに大型シャトルを建造しているのではないかとにらんでいた。スペースシャトルはロシア語で「コスモリョート」と呼ばれ、ソ連の宇宙ステーション技術の発展とともにその脅威が語られた。

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